ドライバー変異陽性肺がんに対するICIの効果:Overview

現在非小細胞肺がん(NSCLC)では”ヘテロながん腫”として、数多くの分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤(ICI)が使用可能となっている。ドライバー遺伝子変異陽性例…

EGFR変異陽性肺がんに対する化学療法の意義は?:周術期から進行期まで

進行期肺がんにおけるEGFR変異症例に対しては、TKIが揺るがぬ第一選択薬となっており、最近はそこに免疫チェックポイント阻害剤(ICI)の効果や使いどころの議論が入って…

ICI治療におけるバイオマーカー:腫瘍細胞上のPD-L1の意義再考

抗PD-1/PD-L1抗体は、当初から言われている「T細胞上のPD-1と腫瘍細胞上のPD-L1との結合阻害によるブレーキ解除」というメカニズムに基づき、腫瘍細胞上のPD-L1発現が効果…

術後アジュバントとしての免疫チェックポイント阻害剤のバイオマーカー:腫瘍のPDーL1の意義は?

進行期ICI治療においてひとつのバイオマーカーとなっている腫瘍のPD-L1。術後アジュバントICIが 実臨床で使われる日が近づいている今、改めて腫瘍のPD-L1発現の意義を考え…

免疫チェックポイント阻害剤は術後より術前がbetter?:腫瘍ドレナージリンパ節にフォーカス

(その1)で「術前ICI > 術後ICI」の利点として、腫瘍内T細胞クローンの拡大やCD103+ (Batf3+ ) DCの重要性について触れたが、今回は新たな知見を含めてICI投与におけ…

なぜ分子標的薬は腫瘍細胞を根絶できないのか?

分子標的薬は高い腫瘍縮小効果を持つにも関わらず、ほぼ全ての症例でいつかは必ず再発するという欠点を持つ。一方、ここ数年で急速に開発が進んだ免疫チェックポイント阻…

肺がん治療におけるリキッドバイオプシー活用への期待

Circulating tumor DNA(ctDNA)の活用は、肺がんや大腸がんなど多くの癌腫において注目を集めており、遺伝子検査目的だけでなく、治療の効果判定やMRDのモニタリング等、…

切除不能なIII期EGFR変異肺がんにPACIFICレジメンを使用すべきか?

背景【肺癌診療ガイドライン2021年版】では切除不能Ⅲ期NSCLCの治療として同時化学放射線療法後に免疫チェックポイント阻害薬による地固め療法を行うよう推奨されているが…

肺がんにおけるネオアジュバント療法、免疫チェックポイント阻害剤を使うメリット・デメリット

従来の周術期における化学療法による治療の目的は、『ネオアジュバント(術前)治療→腫瘍縮小とそれによる外科切除を容易にすること』『アジュバント(術後)治療の目的→…

免疫チェックポイント阻害剤は術後より術前がbetter?:腫瘍内の免疫細胞にフォーカス

術前ICIは術後ICIよりも腫瘍内T細胞クローンがより顕著に拡大する まず前臨床のエビデンスとして、マウス乳がんモデルを用いた基礎的な検討を行った報告がある(Liu J et …