免疫チェックポイント阻害剤のリチャレンジ:周術期免疫療法時代に再考

術前 and/or術後ICIの開発が激戦となっている今、より早期でICIを使った後に再発したときの次治療は、ひとつの重要なCQである。そして当然ながら、ICIリチャレンジも候補に挙がってくるだろう。

そこで今回は、ICIのリチャレンジについて改めてまとめてみることにした。

進行期のエビデンス

ICIの再投与に関しては、進行期でいくつか報告ある。

まず初回durvalumabを1年完遂した症例において、再発後のdurvalumab再投与のDOR(=DOR2)は16.5か月であり、臨床的に有効性が示されている(Sheth S et al. J Immunother Cancer. 2020)。
また、KEYNOTE-024、042、189、407、598試験のプール解析では、症例数は限られ、かつPD-L1≥50%が81%と多い点に注意は必要だが、少なくともICI単剤(KEYNOTE-024、042、598)完遂後の再投与は、ある程度のDCR(PR=19.3%, SD=54.4%)とPFS(medianPFS=10.3 mo)が得られている(Rodriguez-Abreu D et al. Abst#OA.15.06 @WCLC 2022)。
更に、nivolumabの再投与を前向きに検討した試験では、初回ICIから1年以上経過してからの再投与の有効性が示唆されている(Akamatsu H et al. Clin Cancer Res. 2022)。

改めて調べると、非常にデータが限られているICIの再投与だが、今後は進行期に留まらず、術後再発においてもICIの再投与が重要なポイントだと感じる。

そこで今後のエビデンス創出に期待しつつ、考慮すべきポイントを下記に挙げた(図も参照)。

再投与を考える際のポイント

まずはPDになるタイミングである。

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