mRNAワクチンの開発の方向性は?:がん免疫サイクルを適切に回すために
SARS-CoV-2のパンデミックによって一気に臨床応用が加速したmRNAワクチンが、がん治療にも応用されようとしている。
昨年のAACRで発表されたmRNA-4157-P201/KEYNOTE-942試験で有望な結果が出て以来、注目を集めている(Khattak A et al. Abst# CT001 @ AACR 2023)。
そこで、今年も開発が進んでいくことに期待しつつ、現状の疑問やエビデンスを一度整理してみたい。
個人的にこれから検討すべき課題としては、
- mRNA作製のターゲット配列は?(CD8+ vs CD4+ T細胞)
- 他剤との併用の必要性、また最適な併用パートナーは?
- 治療対象となる症例とは?
などが考えられるだろうか。