周術期IO”狂騒曲”2024 -最適解をどのように導くか?-
抗CTLA-4抗体や抗PD-1抗体が進行期メラノーマやNSCLCに対する画期的新薬として実地臨床に登場した10年前、企業ではこれら薬剤の周術期への展開を見据え、既に臨床開発の構想に着手し始めていた(と思われる)。そのシーズが昨年ようやく開花し、術後アジュバント療法としてIMpower010(Felip E et al. Lancet 2021)、術前NAC-ICIとしてCM-816(Forde PM et al. NEJM 2022)が、それぞれ国内で承認となった。さらに本年2024年は、術前+術後ともにICIを行う”サンドイッチ”のKN-671(Wakelee H et al. NEJM 2023, Spicer JD et al. Lancet 2024)が登場し、2025年以降も複数の類似レジメンが承認を控える状況となっている。
そこで周術期IO ”狂騒曲”の序章に代わり、術前オンリー、サンドイッチ、術後オンリー、3つのレジメンの現状におけるメリット・デメリット・不明点を整理してみた(下表)。