放射線療法と免疫療法の併用療法:それぞれの効果を最大限に引き出すには?

以前の記事の中で、局所療法である放射線療法(RT)と全身療法である免疫療法(ICI)との併用の可能性について書いた。その時には、併用がいかに有望であるかについて自信満々に書いたわけだが、最近のデータを見ていると、そう単純な話ではなさそうだと感じている。

そこで今回は、改めてRTとICIとの併用是非について深堀りしてみたい。

まず、前回も取り上げた早期肺がんにおいては、高齢患者などを中心に手術に取って代わるレジメンとの期待もあったI-SABR試験(@WCLC 2023, Chang JY et al. Lancet 2023)と類似デザインとなるKEYNOTE-867(@ESMO-IO 2024)がネガティブな結果に終わった。いずれも、I-II期(cT1 to limited T3, N0, M0)のNSCLCを対象に、SBRT/SABR(体幹部定位放射線治療)に対する抗PD-1抗体の併用を検討した試験である。

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