免疫チェックポイント阻害剤の効果と免疫環境:効果の持続性や併用のメリットに必要な条件は?
先日開催されたASCO-GI 2025での発表と同時に論文がリリースされたCM 8HW試験(André T et al. Lancet 2025)。今回は、MSI-H/dMMRの進行大腸がんに対するNivo+Ipi vs Nivo onlyの結果が報告され、なんとNivo+Ipi群で優位なPFSの延長効果が認められた。
ここで思い出すのは、KN-598試験の結果である。PD-L1≧50%のNSCLCにおいて、Pembroに対するIpiの有意な上乗せ効果は認められなかった(Boyer M et al. J Clin Oncol 2021)。
このふたつの結果の違いの理由として、もちろんがん種の違いもあるだろうが、一方はMSI-H/dMMR、もう一方はPD-L1によって患者を選択している点が興味深い。